※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。
電気代を下げようとすると、たいてい「こまめに消す」「設定温度を変える」という話になります。使い方の工夫に加えて、契約条件が自分の使用量に合っているかを確かめることも大切です。見直しで安くなるかは、地域・使用量・契約条件によって変わります。
この記事では、資源エネルギー庁と経済産業省の資料だけを根拠に、電気料金のどこが選べてどこが選べないのか、切り替えに何が必要で何日かかるのか、そして契約する前に確認しておくことを整理します。
電気料金の一般的な構成
資源エネルギー庁は、月々の電気料金の構成を「契約容量で決まる基本料金+使用電力量に応じた電力量料金+再エネ賦課金」が一般的な例だと説明しています。
| 内訳 | 何で決まるか | 自分で選べるか |
|---|---|---|
| 基本料金 | 契約容量(アンペアなど) | 選べる(契約を変える) |
| 電力量料金 | 使った電力量×単価 | 単価は選べる(事業者・プラン)/使用量は自分次第 |
| 再エネ賦課金 | 使用量×全国一律の単価 | 単価は選べない |
再エネ賦課金の単価は、経済産業大臣が毎年度決めます。経済産業省は2026年3月19日に、2026年度の単価を1kWh当たり4.18円と公表しました。この部分は事業者を変えても同じです。比較の中心になるのは基本料金と電力量料金ですが、実際の請求額は燃料費調整、各種割引、手数料などでも変わります。同じ使用量を前提に総額で比べてください。
燃料費調整という、毎月動く部分がある
電気料金には、もうひとつ毎月動く要素があります。資源エネルギー庁によると、料金メニューの多くには「火力発電の燃料価格の変動に合わせて電気料金(電力量料金)を自動で調整する燃料費調整の仕組み」が取り入れられています。一般には、各プランの算定方法に基づき、燃料価格の上昇時には加算、下落時には減算されます。
反映されるのは直近の価格ではありません。実績燃料価格は各月の3〜5か月前の貿易統計価格をもとに算定されます。数か月前の燃料価格が、いまの請求に効いてくるということです。
ここは切り替えを考えるときの要注意点です。資源エネルギー庁は「大手電力が提供する規制料金においては、燃料費調整制度として設定が義務づけられています」とし、反映できる範囲に上限(基準燃料価格の1.5倍)が設定されていると説明しています。この上限の説明は規制料金についてのものです。乗り換え先の自由料金プランで同じ上限があるかどうかは、契約前にその事業者に確認してください。
そもそも、いつから選べるようになったのか
資源エネルギー庁の説明では、2016年(平成28年)4月1日以降、電気の小売業への参入が全面自由化され、家庭や商店も含む全ての消費者が電力会社や料金メニューを自由に選択できるようになりました。
それ以前も段階的に進んでいて、2000年3月に「特別高圧」の大規模工場やデパートから始まり、2004年4月・2005年4月に「高圧」の中小規模工場やビルへ広がり、2016年4月に「低圧」の家庭まで来た、という順番です。電気とガス、電気と携帯電話のセット割引や、ポイントサービスが登場したのもこの流れです。
送配電網と電気の品質は変わらない
「新しい会社に変えたら停電しやすくなるのでは」という心配について、資源エネルギー庁ははっきり書いています。
「今ある送配電網を使うので新たに電線を引くことにはなりません。また、電気そのものの品質や信頼性(停電の可能性など)は、どの会社から電気を買っても同じです」
通常は新たに電線を引く必要はなく、送配電網に由来する停電の可能性も契約先だけで変わりません。一方で、料金の算定方法、請求、問い合わせ窓口、契約期間や解約条件などは変わります。
切り替えの手順と期間の目安
- 切り替え先の電力会社に申し込む(窓口・電話・ホームページなど)
- 現在の電力会社への解約手続きを確認する。資源エネルギー庁は、消費者の同意に基づき、切り替え先の電力会社が手続きを行うことが可能と案内しています。実際の手続きは申込先の案内に従ってください
- 切り替え先との契約を開始する。開始日は個別の契約による
申し込みに必要なものは2つです。
- お客さま番号
- 供給地点特定番号
どちらもいまの電力会社から配られる検針票等で確認できます。見つからない場合は、いまの電力会社に直接問い合わせることもできます。
かかる日数の目安も示されています。
| 状況 | 標準的な期間 |
|---|---|
| スマートメーターへの交換工事が必要 | およそ2週間程度 |
| 交換工事が不要 | およそ4日程度 |
スマートメーターが未設置なら交換が必要ですが、交換には原則費用はかかりません(メーター交換に伴う工事に費用がかかる場合はあります)。交換時に1軒あたり約15分の停電が伴う場合があります。スマートメーターは通信機能を持ち、30分ごとの使用量を計測できるメーターです。
契約する前に確認すること
資源エネルギー庁は、事業者を見極めるポイントとしてまず電気事業法に基づき登録されている事業者かどうかを確認することを挙げています。登録を受けた事業者かどうかは資源エネルギー庁の登録小売電気事業者一覧で公表されています。
また小売電気事業者には、料金を含む供給条件の書面による説明義務が電気事業法上課されています。そのうえで「料金のみではなく、契約期間や契約解除などの諸条件をよく確認して、納得して契約をしていただくことが重要です」としています。
同庁が挙げている確認ポイントです。
- 小売電気事業者の社名や連絡先
- いつから電気を供給するのか
- 契約期間はいつからいつまでか
- 契約期間満了後の契約更改手続きはどうなるのか
- 毎月の電気料金はいくらか、どうやって算定するのか
- 通常の手続きに加え必要な工事などがある場合、消費者が負担する費用はいくらか
- 電気料金の割引がある場合、それはいくらか、割引の対象期間はいつまでか
- 契約期間内に解約する場合の制約はあるのか、解約手数料などは発生しないのか
とくに最後の2つです。解約金については「料金プランによっては、解約金が発生することがあります」と明記されています。安い単価が何か月目まで続くのか、途中でやめるといくらかかるのか。この2つを確認しないまま乗り換えると、差額を解約金で失うことがあります。考え方は日用品のまとめ買いと同じで、単価だけでなく条件込みで比べる必要があります。
※以下は広告リンクです(PR)。
いまの契約と比べるには、検針票にある使用量(kWh)が要ります。比較サイトを使うと複数社の料金を一度に並べられます。ただし上の確認ポイント——登録を受けた事業者か、割引の対象期間はいつまでか、解約金は発生しないか——は、契約する前に事業者の書面で確かめてください → エネチェンジで電気・ガスの料金を比較する
賃貸・マンションでも切り替えられるのか
賃貸住宅について、資源エネルギー庁は「現在契約している電力会社との契約名義がご本人の場合は可能です」としています。他人名義になっている場合は、その名義人に確認することになります。
マンションも切り替えはできます。ただし「管理組合などを通じてマンション全体で一括して電気の購入契約を締結している場合には、その契約やマンション内の規約などで制限される場合がある」とされています。いわゆる一括受電の建物では、先に管理組合へ確認してください。
※以下は広告リンクです(PR)。
電気やガスの申し込みがポイントサイトの対象になっている場合は、経由条件を満たすことでポイントを受け取れることがあります。対象サービス・獲得条件・判定時期は必ず事前に確認してください。なお、紹介コードの利用により筆者にも特典が入ります。仕組みと注意点はポイ活の完全ガイドにまとめています → ハピタスに無料登録する(紹介コード:QHQWDC)
契約先が倒産したらどうなるのか
新しい事業者を選ぶときに気になる点です。資源エネルギー庁によると、電力会社が倒産・撤退する場合、電力会社から無契約状態になるまでの期日について通知が来ます。原則、その期日までに新しい小売電気事業者と契約すれば、引き続き電気の供給を受けられます。
期日に間に合わなくてもただちに電気が止まるわけではありませんが、無契約状態が長期間続くと供給が止まることもあり得るため、早めに切り替え先を探す必要があります。トラブルが生じた場合は、まず小売電気事業者へ問い合わせ、電力・ガス取引監視等委員会事務局の相談窓口も利用できます。
まとめ
- 電気料金は一般に基本料金+電力量料金+再エネ賦課金で構成される。再エネ賦課金の単価(2026年度は1kWh当たり4.18円)は事業者を変えても同じ。比較は燃料費調整や割引も含む総額で行う
- 2016年4月1日から低圧(家庭)も全面自由化。会社も料金メニューも選べる
- 送配電網は同じなので、電気の品質や停電の可能性は契約先だけで変わらない
- 用意するのはお客さま番号と供給地点特定番号。解約手続きは、消費者の同意に基づき切り替え先が行える場合があるため、申込先の案内を確認する
- 日数の標準的な目安はスマートメーター交換が要るならおよそ2週間、不要ならおよそ4日。交換は原則無料で、約15分の停電を伴う場合がある
- 契約前に登録事業者か・割引の対象期間・解約手数料を確認する。燃料費調整の上限が説明されているのは規制料金で、自由料金プランは個別に確認が必要
- 賃貸は契約名義が本人なら切り替え可能。マンションの一括受電は管理組合へ確認
契約条件が合えば、毎月の負担を抑えられる可能性があります。ただし単価や割引条件は変わり得るため、切り替え後も請求額と契約更新時期を確認しましょう。スマホ代の見直しも、同じく条件をそろえて総額で比べるのが基本です。10月以降の家計の変化は2026年10月から変わることにまとめています⚡
確認した公式情報
- 電力の小売全面自由化って何?(資源エネルギー庁)※2016年4月1日から低圧も自由化
- 料金の仕組みと料金メニュー例のご紹介(資源エネルギー庁)※料金の3構成・燃料費調整制度・規制料金の上限
- 電力会社の切り替え方法(資源エネルギー庁)※解約手続きの代行・必要な番号・所要日数・スマートメーターの交換
- よくある質問(資源エネルギー庁)※品質は同じ・賃貸とマンション・解約金・倒産時・見極めるポイント
- 登録小売電気事業者一覧(資源エネルギー庁)
- 2026年度以降の買取価格等と2026年度の賦課金単価を設定します(経済産業省)※2026年3月19日・1kWh当たり4.18円
本記事は制度と手続の紹介であり、特定の小売電気事業者や料金プランの利用を勧めるものではありません。料金プラン・割引条件・解約条件は事業者ごとに異なり、変更される場合があります。契約前に必ず事業者の書面と公式サイトでご確認ください。
最終確認日:2026年9月12日。単価・制度・手続は変更される場合があります。ご利用前に資源エネルギー庁・経済産業省の公式サイトと、契約する小売電気事業者の説明書面をご確認ください。


コメント